低身長かも・・・?子どもの身長が低い7つの原因と、低身長の対策法と治療法

自分の子供はただ元気に生まれてきてくれただけで、とっても幸せな気持ちになります。
しかし、身長は目に見える成長の変化なので、身長が低いと親としては心配になる方も多いのではないでしょうか。
なぜ子どもの身長が伸びないのか?心配になってる親御さんも多いかと思います。
そこで今回は子どもの身長が低い7つの原因と、低身長の4つの対策法と、3つの治療法について紹介していきたいと思います。
「子供の身長が低い」「なかなか身長が伸びなくて不安」という方はぜひ参考にしてみてください。
子どもの身長が低い7つの原因
原因① 遺伝
もちろん身長は遺伝するものではありますが、それは全てではなく一説では身長が遺伝する確率は25%程度だとも言われています。
実際に身長の低い両親から大きい子供が生まれるケースも珍しくありません。
ちなみに、遺伝に関する以下のような計算式もあるので、子供の身長が気になるという方はまずはご自身の身長を当てはめて計算してみてください。
男の子の身長 = (両親の身長合計+13) ÷ 2 + 2
女の子の身長 = (両親の身長合計-13) ÷ 2 + 2
これはあくまでも統計学的な目安になりますが、口コミでは6割程度の方がぴったりだったと答えています。
また、身長の伸びには毎日の食事から摂取する栄養素も関係しています。
そのため、食生活や生活習慣が似る親子は身長の伸びも似やすいため、遺伝が原因だと思われることも多いのだとか。
原因② 心因的な問題
生まれながらの遺伝などではなく、成長過程で低身長を招いてしまうケースです。
それは精神的な問題であり、ストレスを感じてしまう場合です。
この場合、子供が悩みを抱えていたり、親の愛情が自分へ向いていないのではないかと感じることが原因になることが多いです。
原因③ 成長ホルモンの異常
成長ホルモンは、骨の成長を促して身長を伸ばしているホルモンです。
このホルモンの分泌量が不足すると低身長になる可能性が高くなってしまいます。
成長ホルモンの分泌量が低下する原因としては、下垂体が障害を受けている脳の外商や脳腫瘍などがあります。
また、このような原因がなくてもなんらかの原因で成長ホルモンの分泌量が低下する場合があります。
原因④ 甲状腺ホルモンの不足
甲状腺ホルモンにも骨を成長させる役割があるため、甲状腺ホルモンの不足も低身長の原因の1つになってしまいます。
慢性甲状腺炎により甲状腺が破壊されるものもあれば、生まれたときから甲状腺機能が低下している先天的なものもあります。
原因⑤ ターナー症候群
これは女性に多く見られる染色体異常で、低身長になることが特徴の病気です。
2000人~2500人に1人の確率で生まれると言われているもので、染色体の一部が欠けていることで引き起こされる病気です。
このターナー症候群は、一般の女性に比べると妊娠率はかなり低くなりますが、産婦人科と二人三脚で出産に向けて準備をすることで妊娠・出産まで至るケースもあります。
原因⑥ 骨や軟骨の異常
骨や軟骨の異常をはじめ、心臓や腎臓、腸などの重要な臓器の病気が原因で身長が伸びないケースがあります。
軟骨が作られにくい病気などその原因はさまざまですが、病気が見つかった場合にはそれぞれの病気の治療が優先的に行われるでしょう。
病気の治療が終わった後で身長が伸びるかどうかはその病気によって異なります。
主治医と共に治療にはげむことで、病気を感知させて身長の伸びを期待していきましょう。
原因⑦ SGA性低身長症
SGAは「small for gestational age」の略で、“平均よりも身長・体重が小さく生まれる子宮内発育不全のこと”を言います。
身長と体重が100人中、小さい方から10番目に入るとSGAだと判断されます。
多くの場合、3歳までには標準的な身長に追いつくのですが、まれに身長が伸びず平均よりも著しく低身長になる場合があります。
低身長の4つのの対策法と、3つの治療法
対策法① 食事内容を見直す
子供の成長をサポートする上でとても基本亭な部分ではありますが、特に成長期の子供は十分な栄養を摂取してこそ身長が伸びやすくなると言われています。
たくさんの栄養素をバランスよく摂取できるような食事メニューを考え、子供の食生活を見直すことも1つの対策法になります。
とはいえ、いくら栄養たっぷりの食事でも子供が食べてくれなければ意味がありません。
そのような場合はサプリメントを使って必要な栄養を補給するのも良いでしょう。
対策法② サプリメントで栄養を補給する
サプリメントなら好き嫌いが多い子供でも必要な栄養素を手軽に補給することができます。
近年では身長を伸ばすことに特化した商品も増えているため、身長を伸ばすサポートとしても取り入れやすいでしょう。
また、牛乳やお水に溶かすドリンクタイプのものもあるのでサプリメントのような錠剤を飲み込むことが苦手な子供でも無理なく続けることができます。
ただし、サプリメントはあくまでも食品であり、飲んだからと言って必ず身長が伸びるわけでもありませんし、サプリメントさえ飲んでいればどのような食生活でもOKというわけではありません。
毎日の食生活や生活習慣の“サポートとして”取り入れることでサプリメントの効果を期待していきましょう。
対策法③ ストレスを溜め込まない
低身長の原因でも紹介したようにストレスは身長の伸びを悪くする要因にもなりますし、ストレスが溜まって食欲不振になってしまえば食事から必要な栄養素を補給することもできなくなってしまいます。
特に、子供が小さなうちは自分で自分自身のストレスに気付くことができないため、親御さんのサポートが必要不可欠になります。
子供の様子を常に気にかけて悩んでいることがないか話をするのも良いですし、ときにはアドバイスをしてあげるのも大切なことです。
また、子供には愛情をたっぷりと注いで、愛しているという気持ちを言葉にして伝えることで安心感を与えてあげるのも良いでしょう。
対策法④ 良質な睡眠をとる
昔から「寝る子は育つ」と言われていますが、このことわざはまさにその通りなのです。
というのも、子供の身長を伸ばしている成長ホルモンは寝ている間に分泌されているホルモンです。
昼間はよく遊び、夜はたっぷりと寝るようにすることで低身長の対策に役立つでしょう。
もちろんこのような生活習慣は身長だけでなく、子供の成長を良くする条件でもあるので意識していくと良いでしょう。
治療法① 成長ホルモン治療
子供の身長を伸ばすためにもっとも代表的な治療と言えば、この成長ホルモン治療です。
これは不足している成長ホルモンを注射で投与するという治療法です。
成長ホルモンは口から摂取した場合、胃で分解されてしまうので皮下注射で投与する必要があるのです。
この治療法はできるだけ早い段階からスタートするのが望ましく、思春期を経て骨の成長が止まるまで続けることが効果的だと言われています。
また、週に6~7日投与する必要があるので自宅で本人や家族が注射することが認められていて、注射器は子供でも簡単に注射できるような工夫が施されています。
健康保険が適用されることも
低身長の原因が以下のような病気の場合に限り、健康保険が適用されます。
- 成長ホルモン分泌不足が原因の「成長ホルモン分泌不全低身長症」
- 子宮内発育不全が原因の「SGA性低身長症」
- 染色体異常の「タナー症候群」「プラダー・ウィリー症候群」
- 骨や軟骨の異常が原因の「軟骨異常栄養症」
- 慢性腎不全にともなう低身長症
治療法② 甲状腺ホルモン治療
低身長の原因に甲状腺機能低下症というものがあります。
甲状腺機能低下症には慢性甲状腺炎により甲状腺が壊される原発性甲状腺機能低下症や、先天的なクレチン症などという種類があります。
その種類により治療法が異なるので医師に相談して治療法を決めていきましょう。
また、甲状腺ホルモンの不足が深刻な場合には甲状腺ホルモンを投与するという治療が行われるでしょう。
治療法③ 骨延長手術
軟骨異栄養症による軟骨無形成症や軟骨低形成症の場合、整形外科で骨延長手術が行われる場合があります。
また、骨延長手術に加えて低身長症を引き起こしている病気そのものを改善する治療が行われるでしょう。
例えば、ターナー症候群であれば女性ホルモンの投与が行われることが多いです。
おわりに
低身長症と聞くとついつい身構えてしまいますが、本当に治療が必要になる可能性はごくわずかだそうです。
治療が必要な場合でも今ではたくさんの治療法がありますし、治療が必要ない場合には自宅でできる対策法を取り入れることで身長の伸びを期待することができます。
子供の身長が気になるという方は医師に相談したり、毎日の生活の中でできる対策法を取り入れることで子供の成長をサポートしてあげましょう。